黄金バット(バットさんは僕のことも助けに来てくれるかな?)
「黄金バット」大好きでしたね。
ガイコツというと、なんだか悪のイメージですので、正義のヒーローというのが衝撃的でした。
「強い。絶対に強い。我らの黄金バット」
こんなナレーションがいつも流れ、
「黄金バットは“絶対に勝つ”正義の味方なんだ」
という頼もしい思いと共に、私はいつもテレビを見ていました。
黄金バットが怪獣に食べられてしまうシーンがあり、
「『絶対に強い』黄金バットが怪獣に食べられてしまった!」
と、私が衝撃を受けた回がありました。
(「衝撃」ばかりですみません)
しかし、手持ちの武器シルバーバトンで怪獣の腹を裂いて黄金バットは飛び出してきました。
「ああ、やっぱり黄金バットは『絶対に強かった』」
と安堵したものです。
第1話で黄金バットは眠りから目覚めます。
その時、復活のための水を与えてくれたのが金髪の外国人の美少女マリーだったのでしょうか。
記憶があいまいです。
そのためなのか、以後、マリーが
「コウモリさん、お願い、助けて」
と祈ると、高らかな笑い声と共に黄金バットは現れ、悪と戦ってくれるようになったのでした。
黄金バットが現れるのは、ほとんどの場合、マリーが祈った時です。
私は思いました。
「もし僕がピンチになり、黄金バットに助けてほしいと願った時でも、黄金バットは来てくれるのだろうか?」
と。
マリーの祈りがきっかけで現れたとしても、その後はその場の全ての人を救うために黄金バットは戦ってくれます。
でも、どんなピンチの場面があったとしても、そこにマリーがいて彼女が祈らない限り、黄金バットは来てくれないのだとしたら、ちょっと寂しいなと思っていました。
ところが、そんな私の思いに応えてくれるかのような回がありました。
一般人がピンチの場面で、その場にマリーがいなかった(もちろん彼女の祈りも無し)にも拘わらず、黄金バットが現れ、その一般人を助けてくれたエピソードがあったのです。
「これで、いざという時、僕のピンチであっても黄金バットが来てくれる可能性がある」
と知り、やはり安堵したのでした。
その後、私のこれまでの長い人生には多くのピンチがありましたが、まだ黄金バットは来てくれていません。
でも、明日は来てくれるかもしれませんね。
祈ってみます。
「コウモリさん、お願い、助けて」