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走れ!クロノス(『中一時代』で楽しみにしていた数少ない漫画の1つでした)

 「走れ!クロノス」は1976(昭和51)年の『中一時代』に4月号から半年くらい連載された手塚治虫先生の漫画だったと記憶しています。
 当時の私は、
「これ、本当に手塚先生が描いているのかなあ? 手塚先生の絵のようでもあるし、お弟子さんが描いた絵のようにも見える」
と感じていました。
 でも、後年、手塚先生の全集にも収録されているので、手塚先生の作品であることは間違いありません。
 当時も手塚治虫名義で発表されていましたし。
 小学校生活最後の年が明けた1976(昭和51)年の小6の1月ごろから、周囲の友達の家には旺文社と学研から、それぞれ『中一時代』『中一コース』の宣伝資料がばんばん届き始めました。
 当時は、学校から普通に出版社などに児童名簿が出回っていたようです。
 令和の今の世のように個人情報への意識が高くはない時代でした。
 「高くはない」どころか、個人情報への意識そのもの自体が「無い」時代だったといえるでしょう。
 宣伝資料に必ず付いていたのが学習シールでした。
 「重要」とか「大事」とか「注意」とか「まとめ」とか書いてある色とりどりの小さなシールで、周りの友達がそれらのシールをその頃からノートに貼り始めたのです。
 どちらの出版社からどれくらいの頻度で宣伝資料が届くのかは、家によってまちまちでした。
 私の家にはなかなか資料が送られてこず、
「早くこないかなあ」
と首を長くして待っていたものです。
 私のところに両社からの宣伝資料が届くようになったのは、割と遅めだった気がします。
 届いた私は嬉しくて、さっそく学習シールをノートに貼り始めました。
 学習シールを貼ることで、なんだか、
「もうすぐ中学生へステップアップするんだ」
みたいな気持ちになりました。
 そして私は『中一時代』『中一コース』の両誌を、1年間予約購読したのでした。
 ただ、時代・コースの両誌を読んでいてがっかりしたのは、小学館の学習雑誌に比べて漫画が圧倒的に少なかったことです。
 そんな中での手塚先生の「走れ!クロノス」でしたが、鉄腕アトムブラック・ジャックのようなスーパーヒーローが出てくるわけでもなく、ちょっと読んでいて物足りなさを感じていました。
 それは私以外の読者にとってもそうだったのかもしれません。
 だから半年ぐらいで終わってしまったのでしょうか。
 それでも1年間連載してくれれば良かったのにと思います。

走れ!クロノス―The best 4 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)